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日本ユニセフはどんな活動をおこなっているの?

日本ユニセフはどんな活動をおこなっているの?

日本ユニセフは、東京に本部を置く公益財団法人です。
日本には東京事務所と日本ユニセフ協会の二種類がありますが、東京事務所は政府機関の窓口になっていて、国からの連携や支援を獲得する部署のような役割をしています。
教会は個人や団体、企業などの民間の窓口を担っているので、運営に必要な資金を集めるための広報活動や募金の管理をするいわゆる経理のような役割を果たしているのです。

日本ユニセフの歴史

ユニセフの一般的にイメージといえば途上国の子どもたちや戦災児の支援だと思います。
実際に日本に初めてユニセフができたのは、戦後である1949年です。
占領軍司令部内に駐日支部として設置されましたが、多忙さを極めたことから1950年に日本ユニセフが設立されました。
その後1995年に財団法人となり、2011年からは公益社団法人に移行されています。
日本ユニセフの活動は、募金活動や広報活動、子どもの保護や児童ポルノの問題の解決などの分野でも活動しています。
そもそもユニセフは、国連からの財政的な支援がありません。
活動資金は募金と各国の拠出金によって運営されているのです。
したがって、民間からの募金は重要な活動資金です。

支援者からの募金で成り立っている

毎月自動で寄付することができるマンスリーサポートプログラムやインターネット募金、遺産寄付プログラム、外国コイン募金などさまざまプログラムを通して支援者からの募金を募っています。
東京事務所と協会は強力協定を結んでいるので、協会で集められた募金は本部へ送られます。
本部から現地のユニセフ事務所に送られ、子どものワクチン接種や保護などの支援活動の資金に使われる仕組みとなっているのです。
より多くの寄付金を集めるためには、広報活動が重要となります。
多くの人に世界の子供たちの現状を知ってもらうために各報道機関への情報提供や公共CMなどの制作、機関紙「ユニセフ・ニュース」の出版も精力的に行っています。

人権問題

学校と連携した普及活動にも力を入れる

また、学校と連携した普及活動にも力を入れています。
学校へ講師を派遣したり、子どもの課題に焦点を絞った教材の配布など、子どもたちに世界の子どもたちの問題やユニセフが行っている活動を知ってもらうことを大切にしているのです。
また、アドボカシー活動も行っています。
アドボカシーには、「擁護」や「支持をする」という意味があります。
人権問題や環境問題など社会的な弱者の言葉を代弁するという意味で広く疲れています。
1990年代には日本政府に対し、子どもの権利条約の批准を求めるキャンペーンを行い、1994年に日本は子どもの権利条約に批准しました。
現在でもアドボカシー活動は行われていて、2030年までに向けた開発目標のうち、子どもが関係している6つの課題にたいして日本政府に要望書を提出しています。

復興活動も積極的に行っている

さらに復興活動も積極的に行っています。
日本ユニセフの活動を行う対象は途上国だけではありません。
自然災害の多い日本でも、大規模な災害からの復興支援活動を行っているのをごぞんじでしょうか。
2011年の東日本大震災の際には、日本ユニセフは被災地に対して支援活動が行われ、飲料水や子ども用の衣類、防犯ブザー、レクリエーションキットなどの緊急物資が提供されました。
地震による被害はもちろんですが、津波被害による精神的なダメージを受けてしまった子どももたくさんいました。
したがって、被災児への心理的なケアなども積極的に行われ、少しでも心への負担が少なくなるような配慮がされたそうです。
また、母親と子どもが安全に暮らせるような環境をつくるために、母子への子育て支援や復学するための環境を整備するなど、災害からの復興支援が精力的に行われることとなりました。

ポルノ動画

サイバーポルノという課題への取り組み

近年では、サイバーポルノという課題への取り組みも重要な活動内容のひとつです。
情報化社会が叫ばれるなかで、インターネット検索や動画サイトなどで子どもたちがネット社会に触れる機会が増加しています。
特に、サイバーポルノが深刻化していて、犯罪の温床となっていることも問題です。
サイバーポルノとは、インターネット上に児童の性的虐待の画像を掲載してばら撒くことです。
これらの画像を掲載しているサイトは年々増加して、社会問題に発展しており、世界で200万人以上の子どもが買春やポルノの犯罪に巻き込まれています。
日本では、1999年に児童買春・児童ポルノ禁止法が制定されました。
その後、2014年には法改正によって自己の性的好奇心を満たす場合に所持・保管していた場合でも罰則が科せられるようになるなど、児童ポルノに対しては罰則や取り締まりが厳しくなっています。
ただし、被害を受けた児童数自体は年々増加傾向にあり、所持を禁じることで需要自体を減らしているという取り組みだけでは、根本的な解決することが難しいのではという声も上がりはじめています。

まとめ

ユニセフという名前自体はほとんどの人が聞いたことがあると思いますが、活動内容を詳しく知らなかったという人も多いのではないでしょうか。
募金だけでなく、災害からの復興支援活動や児童ポルノ問題への取り組みなど、日本はもちろん世界への子供たちを守るための活動を日々行っているのです。

最終更新日 2025年9月9日 by otecto