
一般道の案内はなぜ青と白?
道路に設置されている案内標識は、道路標識・区画線および道路標示に関する命令と呼ぶ省令で規定が行われているもので、一般道は青で高速道は緑と定めてあります。
また、標識はヨーロッパなどのスタイルを基本にしている国連標識と呼ぶ国際基準が設けてあり、ヨーロッパとアジア諸国で採用が行われているものです。
道路の案内標識は白と青ですが、アメリカやカナダなどの場合は独自のスタイルを採用しており、案内標識は緑が基本になっているといいます。
ただ、日本の場合は両者の良いところをチョイスするような折衷案的な要素もあり、国連標識やアメリカ式などではなく、日本独自の色分けで区別しているようです。
国内にはいくつかの高速道路を管理運営する会社がありますが、西日本を管轄する会社では、案内標識は視認性の観点から緑と白、青と白の組み合わせが見やすいこと、高速自動車国道や自動車専用道路では緑と白、一般道路では青と白が使われているけれども、必ずしも有料だから緑色ではない、このような意見もあります。
中日本を管轄する会社では、デザインやサイズは走行中の車から見やすく、かつわかりやすいことから定められている、開通前に1年以上の実験およびアンケート調査を行ったといいます。
高速道路でスピードを出して走行していても読みにくさを感じない、案内標識の緑色は既に浸透していた一般道の青色と区別する目的で、その時代に合わせてマイナーチェンジを繰り返しながら現在のデザインになっている、このような意見を述べているなど、一般道との区別の目的で色を変えていることがわかります。
一般道の場合、黄色と黒、白と赤、青と白の3つの標識が使い分けてありますが、この中で赤や黄色は注意や警告を意味するもの、青と白とは目的そのものが異なります。
赤や黄色は目立つ色なので、それを見たときには注意しなければならない、このようにドライバーに伝えることができます。
三角の形をしていて中にビックリマーク(!)が書いてあるものは、縁取りとマークは黒で背景は黄色です。
これは一般注意を現わすもので、黄色は一般的に注意喚起を促すものに使用される、黒との組み合わせでより強調できるなどの特徴があるようです。
自然界の中でもトラや蜂などは黄色と黒のストライプで、近づくと危険だなどのサインにもなるものです。
一般注意を促すものは、自然界から学んだ色になるのです。
青と白は案内板などで使われているもの、現在走行している道路が国道何号線であるのかを教えてくれるものですが、青は大空を連想させる色で、気持ちが落ち着くなどの特徴があります。
一般国道は高速道路とは異なり信号が随所にあるので渋滞しているときなどはイライラしがち、こんなときに空をイメージする青と白がドライバーの気分を落ち着かせる、そんな意味があるのではないでしょうか。
ところで、道路標識は大きくわけると5種類があるのをご存知でしょうか。
道路標識は本標識と補助標識の2つにわかれていて、本標識は4種類です。
本標識には案内・規制・警戒・指示の4つで、形や色などが異なります。
例えば、目的地までの方角や距離などを表示しているものは案内標識になるもので、経路案内・地点案内・付属施設案内の3つにわかれています。
経路案内は目的地までの道を示すもので、青看板に白文字で書いてありますが、高速道路では緑看板に白文字で書いてあるなどの違いを持ちます。
角が丸くなっている逆三角形の案内標識は国道番号、六角形は都道府県道の番号などの区別が行われてます。
青は道路情報が伝わりやすくする目的、赤や黄色は緊張感を持たせる目的、それぞれの色で目的そのものが異なるのです。
最終更新日 2025年9月9日 by otecto